「Picture Books (絵本)」カテゴリーアーカイブ

大人も楽しめるアニメ映画:The Boss Baby

今回ご紹介するのは、The Boss Babyというアニメ映画です。

【あらすじ】
このお話の主人公は、7歳のTimくん。両親に可愛がれ、とても幸せな毎日を送っていました。そこに突如現れたのが、「弟」のThe Boss Baby。赤んぼのくせに、背広を着て、大人のようにしゃべることができます。とある使命のために赤子として生まれてきたThe Boss Babyと、そんなBabyを疎ましく思うTimは、当初は反発しあいますが、次第に2人の間に絆が生まれてきます。はてさて、Babyは任務を遂行できるのか。そして2人はどうなるのか・・・。

 


我が家は、移動中の飛行機のなかで運よく見ることが出来ました!大人の私が見ても面白くて、かつ、ほろっとくる映画でした。子供たちにも好評でした。英語はシンプルで比較的聞き取りやすいと思います。かなりおすすめ。

ちなみにこのアニメは原作の絵本があります。それがこちら。Book WizardではGrade level Equivalent: 2.2となっています。

 

 

全世界で1億冊突破!Mr. Men Little Miss

(※本記事は昨年書いた記事をrewriteしたものです)

Mr. Menシリーズとは

Mr. Men Little Missは、イギリスの絵本作家Roger Hargreavesと、その息子のAdam Hargreavesが書いている絵本シリーズです。Mr. Men Little Missと続けて書かれていることが多いのですが、正確には、男の子が主人公のMr. Menシリーズと、女の子が主人公のLittle Missシリーズに分かれています。この絵本シリーズ、全部で90冊近くあり、全世界で1億冊以上売れているのだとか。この本を読んだことのないネイティブはおそらくいないのではというほど、メジャーな絵本です。

本の題名は、Mr.〇〇 とかLittle Miss 〇〇というように、その絵本で出てくるメインのキャラクターの名前になっています。〇〇の部分には、形容詞や名詞が入り、そのキャラクターの特徴を表しています。有名なのは、Mr. Happy、Mr. Silly、Mr Tickle、Mr. Messyあたりでしょうか。ちなみに我が家にあるのは、Mr. Bounceと、Mr. Rushです。

 

中身はこんなかんじ。本の大きさは14×13センチと小さく、ページ数も約30ページと薄いのですが、思いのほか文字数が多く、読み応えがあります。コンパクトな外見から乳幼児向けの本と思って購入すると、びっくりするかもしれません。

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この本の影響でしょうか、子ども達のインターでは、低学年を中心に、Mr. (形容詞)とか、Ms.(形容詞)という言い方が流行っています。詳しくは下記の記事にて。

Ms. Silly (おばかさん)
ちょっと前のことになりますが、子どもの通うインターで、ランチタイムに担任の先生のかわりにGrade 1のちびっこたちの面倒をみること...

 

ちなみにMr. Men Little Miss、日本では、サンリオがライセンス契約を締結し、国内でキャラクター商品の販売事業をしているようです。そういえば昨年帰国したとき、ユニクロでMr. MenのTシャツをみかけたような・・・。これからもっとメジャーになっていくかもしれませんね。
Mr. Men Little Miss 日本公式サイト

 

 

おすすめの買い方

英語学習をはじめたばかりの方におすすめなのが、最近出たばかりの「Level 1」シリーズ。日本のAmazonでは現時点では2種類のみの取り扱いですが、確かもっとたくさん出ていたはず。普通のシリーズは上記のとおり文字が小さくて実は結構内容が難しいのですが、このLevel 1シリーズならば問題なしです。

普通のシリーズの場合、セットで買うのがお得です。47冊のフルセット(左)もありますが、子どもが気に入るかどうかわからない場合、10冊セット(右)の方がいいと思います。Mr. Tickle、Mr. Greedy、Mr. Happy、Mr. Nosey、Mr. Sneeze、Mr. Bump、Mr. Snow、Mr. Messy、Mr. Topsy-Turvy、Mr. Sillyと、メジャーどころがだいたいそろっています。

もし1冊だけお試しで選ぶとすれば、Mr. HappyかMr. Tickleかなと思います。Mr. Happyはその愛らしい外見から子ども達に人気の高いキャラです。Mr. Tickleはこのシリーズの第1作目の絵本ですが、一番の傑作という人が多いです。

 

 

以上、Mr. Men Little Missのご紹介でした。

コールデコット賞(Caldecott Medal)の絵本を選ぶ

英語本の表紙についているメダルの正体は

英語の本を読んでいると、表紙にキラキラしたメダルが印刷されたものに出会うことがよくあると思います。これらのメダルは、アメリカで児童書に贈られる有名な2つの賞-ニューベリー賞とコールデコット賞-のものであることが多いです。

ニューべリー賞とコールデコット賞は、いずれもアメリカ図書館協会の下部組織である児童図書館協会(ALSC)が選定しています。通常、ニューベリー賞はチャプターブック、コールデコット賞は絵本に贈られます。今日はこのうち、コールデコット賞について紹介してみようと思います。

コールデコット賞とは

コールデコット賞は、19世紀のイギリスの絵本作家、ランドルフ・コールデコット(Randolph Caldecott)にちなんだ賞です。コールデコットは、躍動感あふれる当時としては画期的な独特の画風で有名で、「近代絵本の父」などと呼ばれています。

コールデコット賞の対象となるのは、前年にアメリカで出版された本。候補5作品の中から選ばれた最優秀作品にMedal(金)、残りの4つにHonor(銀)が贈られます。金も銀も両方とも、メダルといえばメダルなんですが、一般に「Caldecott Medalをとった作品」という時には、金のみを指すようです。

メダルには、馬に乗った人の姿と、その周りを逃げるように飛ぶ鳥たちが書かれています。コールデコットが描いた「ジョン・ギルピン」という絵本の1ページが元になっています。馬に乗っているのは王子様かと思いきや、実はその正体は、頭がツンツルテンのギルピンおじさん!腰に巻き付けてある入れ物の中身はワインだとか。。。


(※画像はWikipediaより著作権フリー画像をお借りしました)

コールデコット賞受賞作から絵本を選ぶ際の注意点

コールデコット賞は非常に権威ある賞であり、子どものための絵本を選ぶ際にも参考になります。ただし、英語教育という観点から見たときには、注意すべき点が2点あります。

・芸術としての完成度の高さを基準に選ばれた賞であること
ニューベリー賞と違って、文学作品としての完成度よりも、イラストも含めた芸術作品としての総合的な完成度が問われる賞です。このため、文字が全くない絵本もあります。英語学習のために買ったのに、タイトル以外英語がないじゃん!ということにならないように、ご注意を。たとえばTuesday(1992年Medal受賞)などは、「火曜日、夜●時」みたいな英語しか出てきません。

・あくまでも「大人が選んだ」素晴らしい絵本であること
大人が選んだ素晴らしい絵本が、子どもに受けるとは限りません。むしろ逆のことの方が多いかも。また、下記This Is Not My Hatのように、ちょっとブラックな結末のものもあります。

おすすめのコールデコット賞受賞作品

以下、個人的におすすめの受賞作品を紹介します。Honorまで対象にするときりがないので、とりあえずMedal獲得作品のみ。Honorのおすすめ作品については、時間があったらまとめます!

Where The Wild Things Are

定番中の定番絵本。1963年出版、世界中で2000万部売れたという超ベストセラーです。いたずらっ子の主人公の冒険物語。どちらかというと男子向けでしょうか。

Make Way for Ducklings

これも定番。鴨の一家の引っ越しの様子を描いた絵本です。舞台はボストン。我が家には日本語版があります。英語は極めて易しいのですが、72ページとそれなりにボリュームあって、自力読みがはじまったばかりのお子さんにちょうどいい感じです。
ちなみに作者のロバート・マックロスキーは、Time Of Wonderという絵本でもコールデコット賞を受賞しています。

The Polar Express

クリスマスの定番絵本。ページ数は少ないのですが、意外に文字が多くて、読み応えがあります。絵がとてもきれいです。トム・ハンクス主演で映画化もされています。

This Is Not My Hat

Hatシリーズの第2作。結末がちょっとブラックなので、好き嫌いが分かれる作品かもしれません。英語は平易で、分量は少なめです。
ちなみにHatシリーズは現在3冊出ています。私はカメが主役の第3作が一番好きで、次に好きなのがクマが主役の第1作です。どうして第2作が受賞したのか?よくわかりません!

【おすすめの絵本】親子での音読に:I Want My Hat Back
今日は、大人も楽しめるシュールな一冊紹介しようと思います。 I Want My Hat Backという本です。 有名な賞をいくつか受賞して...

Grandfather’s Journey

コールデコッド賞をとった絵本で日本を題材にするものは、おそらく後にも先にもこの一冊になるのではないでしょうか。ぜひ読んでいただきたい一冊です。ただ、下記の書評にも書きましたが、たぶん小さいお子さんだとこの本のテーマの深さは理解できないかと。小学校中学年以上向けです。

2017年の受賞作

2017年2月に発表された受賞作は以下のとおり。Medalをとったのは下記のうちRadiant Childという本で、それ以外の4作品がHonorです。
私が読んだことがあるのはDu Iz Tak?のみ。虫たちが虫語で会話をするという絵本で、面白いですが、英語の勉強にはなりません(笑)

以上、長文になってしまいましたが、コールデコット賞の紹介でした。

【おすすめの絵本】女子向けの伝記シリーズ:Little People, Big Dream

今日はおすすめの英語絵本として、Little People, Big Dreamシリーズを紹介しようと思います。

この絵本シリーズは2016年に刊行されたばかり。1冊について1人の偉人が紹介されています。現在出版されているのは以下のとおり。(※これから出版予定で、現在「予約受付中」ステータスのものも一部あります)

 

取り上げられている人物は、全員女性です。

どのストーリーも主人公の少女時代からはじまります。小さな女の子が、様々な苦難を乗り越え、大人になって偉業を達成するという展開です。たとえば世界的なデザイナーのCoco Chanelは、孤児院育ち。母と死別し、父に捨てられるという過酷な少女時代を過ごしています。Frida Kahloは、交通事故で重傷を負ったことがきっかけで、薬学の道を断念し、画家になります。素晴らしいことを達成した偉大な女性にも、少女だった時がある。そしてみんな様々な苦労をしているんですよね。順風満帆な人生なんて、世の中には存在しないのです。読んでいて勇気づけられたり、ほろっとさせられたりします。

このシリーズを出版しているのはFrances Lincoln Publishersという会社です。イギリスの小さな出版社で、アート系の本を中心に取り扱っています。その影響か、このシリーズも、イラストのセンスの良さと装丁の素晴らしさが光ります。

「絵本」ですので、難しい単語はほとんど出てきません。よって自力読みができないお子さんへの読み聞かせにも使える気がします。一方、9歳になるうちの長女も時折読んでいますので、対象年齢はかなり広い感じです。Amazonで中身が見れるのは、ざっと見たところ現時点ではAgatha Christieのみのようなので、中身を確認したい方はAgatha Christieを見てみてくださいね。

 

このシリーズのマイナス点は、ちょっと値段が高いこと。かなりしっかりとしたつくりのハードカバー本なので、仕方がないのかな・・・。そのうち、ペーパーバックのセット本とかが出るといいんですけど、さてどうでしょう。

 

現在ハイペースで新刊の発行が決まっていますので、このペースでいけば数年後にはかなりの冊数になっていそうな予感がします。次はだれの本が出るのか、ちょっと楽しみです。

 

【おすすめの絵本】美しい日本を堪能する:Grandfather’s Journey

今日は久々におすすめの絵本を紹介しようと思います。

 

Grandfather’s Journey。日系アメリカ人作家の絵本としてもっとも有名な一冊といえば、おそらくこれなのではないかと思います。

 

著者のAllen Sayさんは、本名がJames Allen Koichi Moriwaki Seiiといいます。Seii(清井?)がアルファベット表記だと恰好が悪いため、ペンネームはSayにしているようです。

上記Grandfather’s Journeyは、Sayさんの祖父のお話です。青年時代に日本からアメリカにわたるも、戦争勃発により日本に戻ることになった祖父は、アメリカにいたときは日本を懐かしみ、日本に戻ってからはアメリカを懐かしんでいたそうです。二つの「祖国」の間で揺れる一人の人間の心を鮮やかに描いたこの絵本は、1994年にコールデコット賞という非常に権威ある賞をとっています。

移民社会のアメリカ。Amazon.comやGood Readsのコメントを読むと、この本がいかにたくさんのアメリカ人の共感と感動を呼んでいるかがよくわかります。多くの人がこの物語を「日系人の物語」としてではなく、「自分の物語」として受け取ったようです。ちなみにSayさん自身も生まれてから16歳になるまでの間を日本で過ごし、その後日米を往復する人生を送っています。祖父の物語という形で語られるこの物語は、実はSayさん自身の物語でもあるのです。


Sayさんの絵本の特徴は、やわらかい色調の美しい水彩画と、淡々とした「静かな」文体です。お年寄りを描かせたらこの方の右に出る人はいないのではと思います。そして描かれている日本の田舎の風景も澄み切った美しさが素晴らしいです。

難解な単語はなく分量も少ないので、小さいお子さんでも読めそうですが、テーマが深いので小学校中学年以上向けでしょうか。ちなみにこの絵本、アメリカの小学校の授業のなかでもよく使われているそうです。

 

Sayさんは他にも日本をテーマにした絵本をいくつか出しています。

Kamishibai Manは、テレビの普及とともに紙芝居やさんをやめた男性が、やがて年をとり、再び紙芝居をもって懐かしい街に戻るというお話です。こちらもシンプルな文体ながらジワッとくるものがあります。図書室で読んで思わず泣きそうになり途中で本を閉じた私です。かなり危険です(笑)

ほかにも、私はまだ読んだことはないのですが、Misic for Alice、The Bicycle Manなどが有名です。

 

以上、Grandfather’s Journeyの紹介でした。