インターナショナルスクールといじめ

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今日はインターナショナルスクールのいじめについて書いてみようと思います。

インターにはいじめがない?

「インターナショナルスクールにはいじめがない」ということがしばしば言われます。

学校によっても違いはあるでしょうが、子供たちの学校の場合、「いじめはある。でも深刻化しない」というのが正確だと思います。

人間は誰もが人と張り合って勝ちたいという欲望を持っています。だからぶつかることもあるし、自分より弱いと思える人につらくあたることもあります。どのような社会でも、「いじめ」が0になることはないのではないでしょうか。

インターも例外ではなく、いじめはあります。ただ、日本のようにネチネチした集団いじめではなく、深刻化することは殆どないように思います。

インターでいじめが深刻化しない理由

なぜインターでいじめが深刻化することがないのか。理由は以下の3つだろうと思っています。

①初期の段階で学校側が察知して適切な措置を講じる

たとえば、友達のものを隠すなど「いじめの兆候」があったら、学校(教師)から子供と親に即効指導が入ります。兆候を見逃さず対応してくれるので、深刻化することが少ないです。

また、スクールカウンセラーがいることも大きいです。担任の先生以外にも相談できる大人がいるのは助かりますよね。子供たちのインターでは、何かあったらスクールカウンセラーへという流れが定着しているようです。日本の学校でも最近は導入されつつあると聞いていますが、機能しているのかな・・。

スクールカウンセラーによるサポート
子ども達の学校には、スクールカウンセラーの先生、Ms.Jが常駐しています。 スクールカウンセラー、アメリカのテレビドラマでよく出...

②集団で「いじめ」ができるような協調性を備えていない

インターの子供たち、協調性がありません。本当にびっくりするくらい、協調性がないです。自由というかマイペースというか何というか。

日本ではクラス全体で1人の子供を無視、というようなことがしばしばあると聞きますが、インターの子たちには「人と合わせて誰かをいじめる」なんてことは、そもそもできないのではないかと(汗)

仮に一部の子が他の子をいじめていたとしても、一緒に歩調を合わせようと考える子は限られています。だから子供の方も、一部の子たちから無視されたりしても、他の子と仲良くすればいいだけです。本人がよほどの問題児でない限り、クラスから完全に孤立するということはありません。

③意見をはっきりいう文化

日本の場合、自分の意見をしっかり言うというカルチャーがないので、大多数が「傍観者」になりがちです。これが集団でのいじめを助長する一因になっているのではと思います。

一方インターでは、自分の意見をはっきり言うことが是とされています。だから不合理なふるまいをする子がいれば、「それおかしいんじゃない」と誰かがストップをかけます。

もちろん子供によってキャラがあり、他の人がいる前で意見を言うことができないタイプの子もいます(我が家はこのタイプ)。けれどもそのような場合も、周囲の意見を言えるタイプの子を巻き込んだり、先生に状況を報告したりして、「傍観者」にならない努力を自然にするようになるようです。

Fight Back!

長女の学年には、ヨーロッパ富裕層の華やか系の女子を中心とした仲良しグループがあります。

長女の親友のスペイン人Sちゃんは、昨年度までこのグループの一員でした。ところが中心メンバーと仲たがいしてから、グループメンバーから仲間外れにされるようになったようです。長女たちの学校は、Secondaryになると複数のキャンパスの子が合流するため、Secondaryになってからは長女ほか新しい友達ができて今は楽しく学校生活を送っていますが、当時はかなりつらかったようです。

さてそんなSちゃん。先日、英語の授業で、物語を作るという課題が出た際に、自分を主人公とする「いじめ」を題材にしたお話を書いたのだそうです。登場人物は全部実名、内容も実話をベースにしているようです・・・汗

作った物語は、授業の一環で、Primaryの子供たちの前で順に読み聞かせをすることになっているそうです。「え?それをみんなの前で読むの?大丈夫??」と聞いたら、長女は「やるよねえ、Sも~」と言ってニヤリと笑っていました。

日本だと「いじめ返す」とか「他の子をいじめる」という方向にいきがちですが、こういうところも違うようで、びっくりです。それにしてもみんな、逞しい・・。

 

以上、インターの「いじめ」事情でした。

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