長女がSecondaryに進学してもうすぐ1か月。毎日生き生きと楽しそうに学校に通っています。
IBインターの場合、Primary(5年生まで)はクラス担任の先生が広く授業を受け持つ方式ですが、Secondaryになると、各教科ごとに専任の教師から授業を受ける形に大きく変わります。語学や数学は細かくレベル別にクラスが分かれています。
様々な授業のなかで、一番長女が好きだと言っているのは、Designです。子供たちの学校の場合、芸術系の科目は、Arts(週2.5コマ)とDesign(週2.5コマ)の大きく2つに分かれていて、さらにArtsのなかにVisual Arts(視覚芸術)とMusic(音楽)とDrama(演劇)があります。音楽と美術という括りしか知らなかった私には、なんだか新鮮です。
さて、このDesignという科目ですが、日本の学校には対応する科目がないので、内容をひとことで説明するのが難しいです。あえていえば、美術+技術+IT+αという感じでしょうか。
最初の授業でやったのは、カッターナイフのスケッチだそうです。いつも何気なく使っているカッターナイフですが、スケッチをしながらつぶさに観察すると、「あれ、このカッターナイフは背の部分がゆるやかにカーブしている。持ちやすさを考えたのかな」「歯が飛び出ないように工夫されているんだな」など、様々な発見があるようです。「作った人」の立場から身近な道具を見直すよい機会になったようです。
まだはじまったばかりなので、現在はフリーハンドのスケッチが多いようですが、だんだんと3Dプリンタやレーザカッターなどのデジタル機器を使いこなし、CADでデザインをして・・という形になっていくようです。
もともと折り紙をしたり編み物をしたり絵をかいたりと、何かを作り出すことが大好きな長女にとって、Designは最高にワクワクする科目のようです。放課後の課外活動も、Designの先生がやっているドローンクラブに入りました。こちらでは3Dプリンタ―を使ってドローンのデザインをしているようです。ちなみにドローンクラブではドローンの操縦も習うようですが、そちらには本人はあまり興味がないみたい。

上記は10年生のカリキュラムの一部。スマートフォンなどの使用により起きる健康問題を解決する製品を自分で考えてデザインするというものです。
あと5年いれば、こんな勉強もできるのか~と思うと、何とも言えない複雑な気分に。同じような教育を日本で実現するとしたら、やはりインターに入れるしかないのでしょうか・・・?
「日本に帰ったら3Dプリンタとかドローンとか買おうか?最近結構安くなっているって聞いた気がするから」と長女に言ったら、「ママ、いくらするか知ってるの・・?」と返答がありました。長女によると、3Dプリンタにせよドローンにせよ、10万円未満で買えるものは性能がかなり落ちるとのこと。「ドローンといっても、いろいろなものがあるの。安いものだと1回の充電で3分くらいしか飛べないの。高いドローンは、長く飛べるし、スピードも時速100キロ出たりするの。だから買うっていうのは、あんまり考えない方がいいのかなと思う」とのこと。
長女が充実した学校生活を送っているのはうれしい限りなのですが、本帰国後のことを考えると一体どうすればいいのか、悩みが一層深まる今日この頃です。