自信が「ありすぎ」な人たち

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我が家の2人は、海外インターの5年生と3年生です。

先日、次女が面白いことを言っていました。
「うちのクラス、自信がありすぎな人が多すぎる。」
「みんな自分が大好き。あれできる、これできるって、そんなことばかり言っている」

長女のクラスは約5割が欧米系なのに対して、次女のクラスは8割超が欧米系。特にアメリカ人が多いです。そんな人種構成の違いもあってか、次女のクラスは「自信ありすぎ」族がかなり多いようです。

「自信ありすぎ」族の言動

次女いわく、「自信ありすぎ」族の子たちの言動は、こんな感じのようです。
・なんでもすぐに「できる」という。やらせてみると全くできない。
・授業中もすぐ手をあげる。が、先生に指されると、まったく答えられない。その後、他の子が答えを言うと、「そうそう、それだよ!」「それ俺も知ってたし~」と言う。
・ワークをやるときは「これ、簡単すぎる」が口癖。でもこっそり隣の子のものを盗み見て答えを書いていたりする。
・成績を自慢する。「全部E(Excellent)だった」など、見え透いた嘘をつく子もいる。
・「ぼくの●●、上手だよね?」とわざわざ聞いてくる。女子の場合、「私の●●、すごく下手だよね?」と聞いてくる子もいる(「そんなことないよ、すごく上手だよ!」という答えを期待していて、そう言ってあげると大喜びする)。
・自分のことをかっこいい(orかわいい)と思っている。トイレの鏡を見て自分で自分に微笑みかけてたりする。

 

特にびっくりなのが、何の根拠もなく「できる」と主張する子が多いこと。

少し前の話になりますが、次女のクラスで水泳の授業があり、初回は本人たちの申告に基づいてグループ分けをしたそうです。クラスで「泳げない」と申告したのは次女ともう一人くらいしかいなかったそうで、次女は「どうしよう」とオロオロしていたのですが、ふたを開けてみたところ、バタ足で前に進むことすらできない子が多数だったのだとか。。。「自分はたぶん泳げるだろう」という思い込みで、「泳げまーす」と主張し、得意顔で一番上のグループに入った子たちが、続々と一番下のグループに移動してきたそうです。

日本のお子さんとの違い

面白いなと思ったのは、自慢の対象がもっぱら「自分自身」であること。クラスメイトのなかには、有名人や世界的富豪のお子さんなどもいるのですが、親の自慢はほとんどせず、自分の髪型とかを熱心に自慢するという、不思議な現象が見られるようです。日本だと、自分の経験上、親自慢をする子はそれなりにいたと思うので、かなり違いますね。「個」を重視する欧米と、「家」単位で考える日本。その違いが、子供の自慢の仕方にも如実に表れていて、非常に興味深いです。

もうひとつ面白いのは、自分の自慢をしつつ、人のいいところもちゃんと認めるところ。日本人に比べると張り合うという意識が希薄で、「僕も上手だけど君も上手だよね!」みたいな会話も結構多いようです。日本人の場合、自慢はマウンティングという側面が強いですが、欧米人の子供の場合、他人も褒めるし自分も褒めるという感じです。次女曰く、1日に5回くらいは、クラスメイトから「君はかわいい」「最高」「かしこい」「やさしい」と褒められるんだとか。多い!

「自信ありすぎ」族への対応

さて、こういう「自信ありすぎ」な子たちの付き合い方ですが、なかなか難しいようです。次女は自慢ネタを振られるとイラっとしてしまうことが多いようで、「おれって絵が上手でしょ?かき方教えてあげようか?」みたいに話しかけられると、つい、「いや、Aちゃんの方が上手だし。」「教えてもらう必要ないし。」なんて言い返している模様。

そして会話以上に困るのがグループワークのとき。できないのに「できる」と言い張る人と組むと・・まあ、いろいろ大変なようです(汗)

 

無邪気な子供ゆえ、自信満々でこういう振る舞いをしてしまう部分もあるかもしれませんが、実はグローバルな社会では、子供の世界だけではなく、大人の仕事の世界でも同じようなことがよくあるようです。

採用面接で、「私は●●ができます!」と声高に宣言する人たち。採用してみると全くできなくて、言い訳だらけ。急ぎのプロジェクトで「じゃあ明日までに俺が●●やっておくから。大丈夫!」と自信満々にいう人たち。次の日になったら「あー、そうだっけ?まだやってないけど、どうする?」

「俺はできる!」「まかせろ!」と主張する「自信ありすぎ」族との付き合い方。グローバル社会での生き残りのためには身に着けておいた方がいいのかな、なんて思いながら、今日も次女の愚痴に付き合うのでした。

 

以上、ちょっと上から目線で分析してしまいましたが、実はうちの次女も、インター生活が長引くにつれ、「自信ありすぎ」族の片鱗が見え隠れするようになってきています。というのも、「自信ありすぎ」族の男子たちが、毎日のように「今日もかわいいね」「君の●●が最高だ」と褒めてくれるらしく、ちょっと調子に乗っている節が・・・。日本に帰国したときに苦労しないよう、うまくコントロールしないといけないなと思っています。

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