いよいよ1年も残すところわずか、心躍るクリスマスの季節の到来ですね。
ヨーロッパに来て面白いなと思ったのは、国によって「サンタ」伝承が色々違うこと。子供たちのインターには色々な国のお子さんがいるので、毎年子どもたちはサンタ論議で盛り上がります。
サンタの原型は、12月6日にプレゼントをもってきてくれる聖ニコラウス。これがアメリカにわたり赤い服を着たサンタクロースに生まれ変わり、12月24日にプレゼントを持ってくるという話になってヨーロッパに戻ってきたから、さあ大変。子どもたちの間では、「聖ニコラウスとサンタは同一人物なのか」が一大論点になっています。
最近、長女は、クラスメイトのMくんから、「お前、まだサンタを信じてるの?サンタなんていないよ。いるのは聖ニコラウス!」と言われた模様。これに対して長女は、「何言っているの?聖ニコラウスなんていないし。あれは親や先生がやってるの。サンタはいるよ!だって手紙書いたらプレゼントが届いたし!」と反論したと言っていました。笑

さて、この元祖サンタこと聖ニコラウスには、Knecht Ruprecht(クネヒト)とかKrampus(クランプス)とか呼ばれる従者がいます。エリアによってこの従者の姿かたちには違いがあり、黒い頭巾をかぶった老人だったり、ナマハゲみたいな異形のものだったりします。聖ニコラウスとこの従者は一緒に子どものいる家をまわり、良い子には聖ニコラウスがお菓子やプレゼントを、悪い子には従者(悪いサンタ)が棒だとか石だとか動物の臓器(!)だとかを置いていくのだそうです。
By Anita Martinz (Perchtenlauf Klagenfurt) [CC BY 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by/2.0)], via Wikimedia Commons
次女いわく、プレゼントのかわりに、このブラック・サンタクロースが石や棒を置いていく家も結構あるそうです。次女によると、「Kちゃんとこは2回来たらしいよ」「Aくんは1回だって」とのこと。
Kちゃんはそのときのことについて「そりゃすごいショックだったよ。起きたら石とか置いてあるんだもん。でも、学校で何度も校長先生に呼ばれたりしてたから、仕方ないのかなって思った。だから涙は出てこなかったよ。」「今年は聖ニコラウスが来るといいんだけど。」と言っていたのこと。いつも穏やかなKちゃんママ、お転婆なKちゃんにブチ切れちゃったのでしょうか・・・?何だかびっくりです!
そしてAくんのところは、ママがアメリカ人で、領事をつとめています。エリート路線をいくママの子供とは思えないほど、やんちゃなAくん。ママが苦労をしているのは察していましたが、ブラックサンタ登場とは・・・容赦ないなー。
聖ニコラウスと悪いサンタがやって来るのは12月6日です。さあ、今年は誰の家に悪いサンタが来るんでしょう?そしてKちゃんの運命や、いかに?ちょっと楽しみです。笑
追伸:もしかしたらKちゃんママはちょっと変わっているのかもという気もしてきました。ちょうど2年前の記事にKちゃんママが出てきていましたので、ご紹介。イタリア人のKちゃんママが作るお弁当、すごいです。