先日、長女がはじめて日本の英検(2級)を受験しました。結果が分かったので貼っておきます。
なお、詳細は後述しますが、Writingで失敗してしまっていて、テーマから外れたことを書いてしまっています。ですから、今回の合格は無理かな~と思っており、結果をみて少し驚きました。日本式の英語学習を全くやっていない長女ですが、それでもだいたい日本の基準で英検準1級くらいの英語力はあるようです。
課題その1:「語彙」
我が家の英検対策、下記の問題集を2日分やっただけでした。
英検2級(1次)の筆記の試験時間は85分ですが、長女の場合、だいたい40分前後ですべて解き終わっていました。問題量が2倍になってもこなせそうな感じ。このスピード感はさすがだなと思いました。
一方、一番の課題は語彙でした。こちら上記の問題集の2日目のページにある頻出単語一覧です。たとえば動詞については、頻出単語40個のうち、14個について「知らない」とのこと。彼女の「知らない」は、「自分では文章のなかで使えない」ということで、「全く意味が分からない」という趣旨ではないようですが、それにしても知らない単語が多いことに驚きました。
子どもたちのインターの場合、Units of Inquiryという総合科目で、ひとつのテーマを掘り下げて時間をかけて勉強します。このため、長女は私も知らないような難しい単語を知っている一方で、ごくごく基本的な単語を知らなかったりします。スコアだけ見ると準1もいけそうな感じですが、実際には語彙を強化しないと難しいだろうと思います。
課題その2:Writing
もうひとつの課題はWriting。
ちなみに今回の2級の問題は以下のようなものでした。
It is often said that people today use too much electricity. Do you agree with this opinion?
訳すれば、「最近の人は電気を使いすぎだとよく言われている。あなたはこの意見に賛成か?」という感じでしょうか。模範解答をみると、「賛成である。なぜなら、スマートフォンやタブレットなど、みな色々な電化製品が使っているから。それから、電気をちゃんと消さないなど、自宅で電気の無駄遣いをしている人が多いから。」みたいなことが書いてありりました。
ところがうちの長女、この問題について、「電気を使いすぎという意見」=「節電が必要という意見」と読み替えて、電気使用が環境に与える悪影響について書いていました。本人に「いやいや、そんなことを聞いているのではないみたいだよ。ただ単に、電気の使用量が多すぎると思うかどうか、聞いているだけ」と説明したところ、「えー、なにそれ?そんなこと聞いているの?それって意見を聞くようなこと???」と言っていました。
いや・・・確かにそのとおり。電気の使用量って、意見を聞くことではなく、データを調べればすぐわかることですものね。たとえば、「日本の電力使用量は10年前に比べると〇%増えている。あなたはこの原因は何だと推測するか」とかなら、まだわかるけど、場所も期間も指定がなく、抽象的に、「電気を使いすぎだという意見に賛成か」って聞かれてもね・・・。
日本の試験の場合、こういうちょっとセンスがない問題(←失礼!)が出ても、出題者の意図を組み取って解答するテクニックが必要になります。インターでは出た課題について自由に好きなことを書いて、独創的であれば独創的であるほど、先生が「Great!」と褒めてくれます。だから今回のようなWriting問題は長女は苦手のようです。幸い今回はそれほどマイナスされなかったようですが、どうすればいいのか、ちょっと考えてしまいました。
以上、とりあえずは、日本の英語試験でもまずまず通じる英語力がついていることが確認でき、ちょっと安心しました。
正直、我が家の関心は英語教育よりも別の方向に移りつつあるので、次の英検受験がいつになるかは未定です。たぶん、マイレージがたまってロンドン観光に行きたくなったら、ついでに受験する感じになると思います。それまでに語彙力は強化できる範囲で強化しておこうと思います。
何度もお邪魔します。
これは本当にそうだと思います。
うちは事情&子供それぞれ自身の希望で、
自分たち夫婦はフランス・パリ在住で
娘はイギリスの寄宿学校
息子は日本(祖父母)の普通教育だったのですが、
どうしても2歳の差があっても国語力は息子が上でした。
そして当たり前ですが、
メインの言語以上の実力は持てないんですよね。
バイリンガル、トリリンガルと言えど、大袈裟に言えば
魂の核となる言語はあるはずで、結局その言語の実力以上の
言語力はつかないというのが私の持論です。
当たり前ですが、芥川・太宰に英語をみっちり教育すれば
シェークスピアを書けるかもしれませんが、
英検1級・国連英検特A級所持者に日本語技術だけを教えても
川端も三島も書けないでしょうからね(笑)
もっとも、長く違う文化圏(特に幼少期・成長期)に住むと
もはや、「日本国籍は持つけれど、メンタリティは違う」と
なる可能性も高いので、中々難しい問題だったです。
(娘と息子はよくそれで相手の真意が判らず、
衝突する部分も多かったです。)
長々とお邪魔してしまい申し訳ありませんでした。
こんにちは!コメントありがとうございます。
海外で教育を受けられたお姉ちゃんと日本で教育を受けられた弟さん、2人の子育てのご経験があるからこそのコメントで、とても重みがあります。
我が家の場合、長女・次女ともに、英語環境での生活が長くなるにつれ、母語の日本語の伸びが鈍化しています。本を読ませたり、ドリルをやらせたり、色々試みていますが、家庭のなかでできることには限りがあり、悩ましいところです。それと同時に、日本人的な価値観や考え方もどんどん薄れているのを感じます。
毎年夏の1か月は日本で過ごすようにしたり、実家の母に頻繁にこちらに来てもらったりと色々していますが、普段の学校生活がほぼ100%英語ですので、「やらないよりはマシ」というくらいの感じになってしまっています。
コメントいただいて、改めて、日本語の教育にもっとフォーカスしなければ、ということに気付きました。ありがとうございます。