我が家の2人は、インターの5年生と3年生。日本の小学校では4年生と2年生になります。
2人とも、
①学校の授業はすべて英語
②学校では第二外国語としてドイツ語を学習中(週5コマ)
③日本語の学習は専ら家庭で行っている
という状況です。
新学期開始から2週間経過し、少し生活が落ち着いてきたので、3言語の現在の上達状況を踏まえ、今後どのようにバランスをとっていくか、改めて検討をしてみました。
長女
現在の上達状況は、日本語(母語)≧英語>>>>>>ドイツ語。
これまでは家庭での取り組みについては日本語優先で進めてきており、今後もそれは変わらないのですが、英語の取り組みについては少し見直しをすることを考えています。
長女の場合、英語については、学校での成績やインターの統一模試の結果を見る限り、ネイティブとそん色ないレベルに到達しているように見えます。ただ、帰国子女枠で中学受験をすることを考えると、不安が残る感じなんですよね。「文法」をきちんと習っていないし、知っている語彙の範囲も、日本の一般的な英語学習者とはかなりずれている感じです。今まで敬遠していた「日本流の英語学習」にも、少しずつ触れていくことが必要なのかな。10月に英検を受けさせてみて、結果をみて今後の学習方針を考えようと思っています。
日本語(国語)については、読解力は問題ないものの、語彙や漢字などの基礎力はまだかなり足りない印象です。これはコツコツ自宅で勉強するしかないかなと思っています。加えて日常生活では日本語で「書く」ことがほとんどないので、書く力が伸びていないのも感じています。自宅では、7・8月のみの予定だった公文の国語を9月に入ってもまだ続けていて、現在GⅡ後半(中1)です。今のところ1日5枚サクサクできていていい感じ。縮約など勉強になる部分も多いので、もうちょっと続けようかなと考えているところです。ただ、公文をやっていると、予習シリーズをやる時間は全くないんですよね・・・。どっちがいいんだろう?
ドイツ語については・・・う~ん、難しいですね。インプット時間が足りないので、なかなか思うように伸びません。私自身、ドイツ語はさっぱりなので、なにから手を付けたらいいのかもわからず、迷走状態です。ドイツ語でできる学校外の活動(アート系)があれば参加させたいのですが、なかなかいいものが見つからず。色々考えているうちに、時間が過ぎてしまっている感じです。
次女
現在の上達状況は、日本語(母語)>英語>>>ドイツ語。
英語よりは母語の日本語がやや優勢で、英語、ドイツ語と続く点は長女と一緒ですが、長女に比べると、まだ母語の日本語の力がかなり弱い印象です。日本の小学校に入れば、平均かそれ以下の国語力ではないかと推察されます。英語も、日常会話は支障なく、学校生活に不自由はしていませんが、ネイティブレベルにはまだ到達していないですね。セミリンガルとまではいえないと思っていますが、語学力がない分、知識の吸収スピードが遅いな・・・と感じます。たぶん今は、母語である日本語をしっかり鍛えることが必要なのだろうと感じています。
一方ドイツ語については、本格的な学習開始は今年1月なのですが、かなり上達が早い印象です。Peppa Pigレベルのアニメなら、見ながら英語や日本語へ同時通訳してくれます。ちなみに発話は全くないので、つい最近まで、リスニングが結構できていることに気付かずでした!「えっ、これなんて言っているか全部分かるの?」「うん、ママは分かんないの?え、なんで?」みたいな・・・。上達が早いのは、周囲に母語がドイツ語のお友達が多いことが影響していると思われます。半年ぐらい現地校(ドイツ語)に入れれば面白いことになりそうですが、人見知りの激しい子ゆえ、流石にそれは無理かな。
というわけで、家庭での取り組みは、①日本語、②ドイツ語、③英語の優先順位で、しばらく進めてみようかと思っています。読書は日本語メインにして、音読、作文、漢字ドリルと、様子を見ながらオリジナルカリキュラムで取り組みを継続する予定です。一方、動画視聴などのエンターテイメントは英語からドイツ語メインにチェンジしていく予定。英語はもう、学校にお任せで、最低限のことだけやらせておけばいいかな・・?
全体的にみると長女の方が語学の素養はある感じですが、次女の方が三言語の上達度合の差が小さくて、ちょっとマルチリンガルぽいというか、なんだか不思議なことになってきています。同じような環境で同じような教育を受けているのに、ずいぶん違いがありますね。
本帰国までおそらくあと2年。どのように2人の語学力が伸びていくのか、楽しみです。
シンガポールで色んな国の親御さんと話すのですが、ドイツ、スウェーデン、オランダの人は母国語でないので英語も流暢な人が多い印象です。ドイツは多言語学習のメソッドが出来ているんでしょうか。本題とあまり関係なのですが、いつも不思議に思っていたので書いてしまいました。。
ドイツ語とオランダ語は、英語と同じ西ゲルマン語派なので、もともと似ている部分が多くて、習得しやすいみたいです。
あと、ドイツの場合、ギムナジウムでラテン語を第二外国語として取る子が多いのですが、ラテン語はあらゆるヨーロッパの言語とつながっているので、これで多言語の習得の基礎ができるようです。
ちなみにアメリカの国務省が作成しているFSIリストというものがあるのですが、英語話者の場合、オランダ語やスウェーデン語の習得にかかる時間は575-600時間、ドイツ語は750時間となっています。ちなみに日本語は、2200時間です。(詳細はこちらの記事で紹介しているので、もしよかったらご覧になってみてください)
FSIリストはあくまでも「英語話者が外国語を習得するのに要する時間」ですが、逆パタ―ン(英語が母語でないものが英語を習得)も同じような習得時間の乖離が見られるのではと推測しています。なのでおそらくドイツ人は、日本人の3分の1くらいの時間で英語を習得できるのではないかと。なんだかちょっと羨ましいですよね。
ご説明ありがとうございます。もう一つの記事についても拝見させて頂きました。何となく感じていたことは数字として出ているんですね。ありがとうございます。