もしも我が家に有り余る財力があったなら

先日、タレントの紗栄子さんが、お子さん2人とともにイギリスへ移住されるというニュースを目にしました。7歳と9歳の息子さんがイギリスの名門ボーディングスクールに合格されたとのことでした。

番組では、前澤氏との破局が明らかになった紗栄子が自身の2人の子供を英国の超名門私立寄宿学校に入学させると報じた週刊誌記事を紹介。ウィリアム王子やヘンリー王子も通ったというイートン校の可能性が高いと報じた。

番組によれば、イートン校は英王室も御用達の超セレブ学校。英国の首相の多くも輩出している。13歳から入学となるため、紗栄子の子供達はイートン校に入るためのプレ学校に入学するのではと推測した。

単なる名門校ではないことから、安藤優子は「どこを目指してるんですかね、この場合」と本音をポロリ。麒麟の川島明も「そうなんですよ。ここを卒業して何を目標とされるのかわかんない。次元が違う」と、あまりに桁外れな教育方針にピンとこない様子。(Yahooニュースより抜粋)

どこを目指すって・・・別にいいじゃんね?と思うのは私だけでしょうか。

子供がどこの大学に進学して、どんな職業につくかなんて、小学生の時点で分かるわけないし、親が決めることでもないと思います。親にできるのは、基礎的な学力をきちんとつけさせることと、社会性を身に着けさせること。紗栄子さんは紗栄子さんなりに真剣に考えて選ばれた選択だと思うので、上から目線で他人がとやかく言う話ではないと思います。

 

ただ、もし我が家に有り余る財力があって、子どもの留学先を選べるとしたら・・・イギリスのこの種のボーディングスクールは選ばないかな~という気がします。

何だかんだ言ってヨーロッパには、随所に身分制度の名残りがあります。子どもたちの通うインターにはリベラルな思考の親御さんが多く、アジア人だからといって日々の生活で嫌な思いをすることは、まずありません。でも、名前から明らかに貴族だと分かるママや、Facebookでウィーンの舞踏会の写真などをアップしているママ、ピンクのブランド物のワンピースにハイヒールなんかでお迎えに来ているママとの間には、超えられない壁があるのを感じます。もう別世界の人というかなんというか。何を話したらいいかもわかりませんし、多分あちらもそう思っている予感がするので、なるべく目を合わさないようにしています(笑)

イギリスの名門ボーディングスクールというのは、そういう旧態依然とした階級制度のなかで上位のヒエラルキーに属する人達が子どもを通わせる場所です。このようなコミュニティは、お金があれば入れるというわけではありません。アジア人にとっては非常にハードルが高いです。そのような場所で、子どもが自分の居場所を見つけることができるのか、自尊心を保つことができるのか、穿ったものの見方を身に着けたりはしないのか。色々不安に思います。

それから、アメリカやイギリスに留学というと、「インターナショナルな教育」というイメージを持たれる方が多いと思うのですが、実際はそうでもないんですよね。場所や学校にもよると思いますが、アメリカ人ばかりの学校だったら、それはインターナショナルな教育ではなくアメリカのナショナルな教育なわけです。それでもアメリカであれば様々なカルチャーの人がいるので多種多様な経験ができるだろうとは思います。でも、イギリスの名門ボーディングスクールって、どうなんでしょう。ものすごく狭い世界のような気がします。

もし、我が家に有り余る財力があったら・・やっぱり、スイスのボーディングスクールとか、シンガポールのインターとかの方がいいなと思います。色々な国の友達に囲まれて、刺激的な経験ができそうです。アジア人である私たちにとって、イギリスのお金持ちコミュニティに片足を突っ込むことにそれほど意義があるとは思えないんですよね。もっとグローバルな環境で、世界の富裕層(特にアジアや中東系)とコネクションを築くのに力を割く方が、有益な気がします。

・・・って、我が家にはそんな財力はないので、妄想ですけどね。

 

色々書きましたが、パートナーと別れ、日本を飛び出し、子供のためにイギリスにわたった紗栄子さんはすごいと思います。まさに孟母三遷。色々言う人たちには負けず、頑張ってほしいなと思います!

「もしも我が家に有り余る財力があったなら」への2件のフィードバック

  1. 通りすがりの帰国子女

    ブログの記事をいくつが興味深く拝読いたしました。当方通りすがりの帰国子女です。ネットの海に流されていたら貴ブログに辿り着きました。

    もう二十年も前のことになりますが、イギリスに住んでいたことがあります。言語獲得時期にどっぷりと過ごせた訳ではなく、小学1年生になる頃くらいに日本に帰国しました。なので、発音だけとても良い!という体たらく(^_^;)
    でも英会話は今でも好きです。

    さて、私のおぼろげな記憶と、両親の話、またイギリスの友人たちの話を総合すると、イギリスの名門ボーディングスクールに関してはその通りだと思います。
    ただ「ピンクのブランド物のワンピースにハイヒールなんかでお迎えに来ているママ」というのはどうなんでしょう?私がいた頃は「ブランド物をひけらかすのは下品なこと」という風潮があり、当時住んでいた高級住宅街ではあまりブランド物を見せる人々はいなかったように思うのですが……今は違うんでしょうか?(もしくは幼すぎて気がついていなかっただけ?!笑)

    スイスのボーディングスクールは良さそうですよね。私もお金のある方と結婚できたら……妄想は膨らむ一方です(笑)
    シンガポールは”Singlish”なんて言われて、ネイティブからも忌み嫌われる英語が飛び交う印象ですが(Singlishを聞いたアメリカ人のネイティブ教員が、さじを投げた話を聞いたことがあります)、ボーディングスクールとなるとやはり変わるのでしょうか?

    それにしても紗栄子さんの行動力は凄いですよね。

    長々と失礼いたしました!

  2. こんにちは!コメントありがとうございます。
    私が住んでいるのはイギリスではなく、大陸ヨーロッパなので、イギリスとは違う部分もいろいろあると思います。実はワンピースがブランドものかどうかは私にもよくわからない部分があるのですが(笑)、ラフな格好で学校へ来るママが多いなか、時折、全身ビシッと決めたきれいな若いママがいたりします。まあでもよく考えれば、これは日本の私立の幼稚園などでも一緒かもしれませんね~。
    シンガポールは、全体的に教育水準が非常に高く、STEM教育で最先端を走っているのが魅力です。投資家のジム・ロジャーズなど、最近は教育目的で移住する欧米の富裕層も増えてきているみたいですよ。アジア人という特性を生かすなら、スイスよりもシンガポールの方がいいのかな~などと、勝手に妄想しています(笑)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA