我が家の子供たちは日本語補習校に通っておらず、国語の学習は自宅でやっています。
海外在住子女にとって一番の関門は、なんといっても漢字学習。その次に来る関門は、作文です。日本語で文章を「書く」機会が圧倒的に少ないので、日本語の文章力がなかなかつかないように感じます。最近は、次女はもちろんのこと、長女の方も、なんだか日本語がおかしいなと感じることが増えてきて、こりゃヤバいなと感じています。
そんなわけで、さてどうしたものかと悩んでいたときに、たまたまこちらのドリルが目に入り、購入しました。
著者について
著者の宮川俊彦さんは、東京の神保町で長年作文教室を開かれていた方で、作文指導に定評があります。
残念ながら何年か前に亡くなられていて、今は作文教室はないようです。
中身はこんな感じ
まずは目次。こんな感じです。
これは「あいうえお作文」のページ。文の冒頭を「あいうえお」にして作文を書いてみよう!というものです。これは次女がすごく気に入っていて、自分でノートに「あいうえお」の続きを書いて喜んでいました。
ほかにも、「家族のメンバーを食器に例えてみよう!」「君のうちのカレーってどんな味?」「君の友達のいいところを思いっきり褒めてみよう」などなど、面白い課題が満載です。
宮川式作文プリントのいいところ
・楽しく取り組める
このドリルのいいところは、とにかく楽しく取り組めるところ。次女用に低学年用を購入したところ、次女がのりのりで自らドリルをやるように。自ら進んでドリルをやるなんて前代未聞なので、親の私もびっくり。そして1か月半で全て終わってしまいました。こんなことならコピーして2巡できるようにしておくべきでした。
・自由に伸び伸び書くことができる
1つめの利点と重なりますが、枠にはまらず子どもが伸び伸びと好きなことを書けるところがすごくいいと思います。think out of the boxならぬwrite out of the boxといった感じ。
私は、自分自身が大人の評価を意識した「優等生作文」を書く子だったので、自分の子供たちにはもっと自由で幅広い表現力をつけてもらいたいなと考えていました。素直さや子供らしさを「演出」することに長けた子にはなってほしくない。もっと伸び伸びと、書くこと自体に楽しみを見出してほしい。そう思っていました。このドリルはまさにそんな私の思いにぴったりの一冊でした。
・お役立ちコラム
「おうちの方へ」と題するコラムが随所にちりばめられているのですが、この内容がとても参考になります。作文の書き出しの書き方やテーマの見つけ方など、作文指導のヒントがいっぱい。
・新たな発見
このプリントで子どもに作文を書かせると、「えっ」という発見が色々あって、読んでいて私もとても面白かったです。毎回次女の作品を家族みんな楽しみにしていて、できたのを回し読みして大爆笑。これが次女のやる気スイッチを入れたようで、毎回張り切って書いていました。
ちなみに私にとって一番衝撃的だったのは、「今まで食べたなかで、一番おいしかったものは?」という作文。次女の答えは、なんと、「ねこまんま」。うちの次女、カレーやお寿司やステーキより、ねこまんまが好きなんだそうです。シラナカッタ!!!
このドリル、本当に次女にぴったりだったので、とりあえず高学年用も購入したのですが、まだ次女には難しすぎるようです。「ことだけ日記」もすごくよさそうなのですが、1月1日からスタートとなると、まだ半年先になってしまいます。うーん、宮川式をベースに、インターのwritingの要素も加味した、オリジナル作文プリントを作ってみようかな?
以上、「宮川式作文プリント」の紹介でした。我が家のように海外在住で普段「日本語を書く」機会があまりないお子さんや、そもそも書くことが嫌いというお子さんには、うってつけの一冊です。