【おすすめの一冊】日本の伝統行事(村上龍)<英訳付>

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今日は、村上龍さんの「日本の伝統行事」という本を紹介しようと思います。

基本的に書籍代は惜しまない主義の私ですが、この本は、買おうかどうしようか、数か月迷いました。

著者と題名からして、いい本であることは疑う余地もありません。でも値段が高い。100頁ちょっとで、お値段4,860円。1ページ50円と考えると、高いなあと。一応、童謡のCDもついているんですけどね。ちなみに、まだ出版されてから日が浅いので、中古本もほとんど出ていません。

 

で、散々迷ったのですが、「迷ったら買うな。ただし本は例外!迷ったら買え!」というマイルールに基づき、結局購入しました。

結論としては、買ってよかったと思います。

村上さんの書く文章は美しく、日本の伝統に対する深い理解と愛着が感じられるものとなっています。説明は簡潔で、大人が読み物として楽しむにはやや物足りないかもしれませんが、子どもと一緒に読むにはちょうどいい長さです。そして文章だけでなく、イラストや写真が非常に素晴らしくて、思わず目を奪われます。村上さんが8年かけて構想を練り上げ、出版された本だというのも納得の内容です。

例えば以下のページ。お屠蘇と七草がゆについての説明が掲載されています。ページ左のお屠蘇セット、漆の艶と色合い、緩やかな曲線が何とも美しい。時価600万円だそうです。こんな感じで、写真も、一品一品、厳選されたものが掲載されており、見ているだけでウットリしてしまいます。

 

 

我が家の場合、海外在住ということもあり、日常生活のなかで日本の文化に触れる機会がありません。日本の伝統行事を子どもたちに少しでも教えてあげることができたらと思ってはいるものの、海外で手に入るものには限りがあり、なかなか実現できずにいました。バーチャル体験にはなってしまいますが、この1年は、季節の移り変わりにあわせて、この本を子どもと一緒にめくっていこうと思っています。

そしてもうひとつ、我が家にとってうれしいのは、英訳がついていること!子どもをインターに通わせていると、日本文化を英語で紹介しなければならないことが時折あるのですが、何をどう説明すればいいか、迷うことが多々あります。英語版と日本語版を対比して読むと、ああこういう風に言えばいいんだと英語の勉強にもなります。(とはいえ、英語部分については誤植も散見され、編集者が英語があまり得意ではなかったんだろうな・・・という感じもします。)

装丁が豪華で美しい本なので、個人的には、日本文化に興味を持っている年配の外国の方への贈答品にもいいのではと思います。

 

こちらは付属のCD。坂本龍一さんが監修していて、歌手や演奏者も有名な方を起用しているようです。3枚ありますが、日本語版、英語版、カラオケ用で3枚に分かれているので、曲数は多くありません。英語版やカラオケ版はいらないので、その分値段をおさえてほしかったなあ・・・と個人的には思います。(ついでにいえば表紙を綾瀬はるかさんにする必要もなかったんじゃないかなと思います。)

 

 

伝統行事関連の本としては、右の本もおすすめ。たとえば初もうでの際のお参りの方法について、左の本だと文章のみでの説明になっていますが、右の本ではイラスト入りで詳しく手順が解説してあり、非常にわかりやすいです。また、左の本では、主な行事しか紹介されていませんが、右の本では、メジャーではない行事についても丁寧に解説されています。我が家は英訳のニーズがあったので左の本にしましたが、日本にお住まいの方の場合、右の本の方がよいかもしれません。

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