いつの間にか季節は12月。我が家が日本を離れてから、もうすぐ2年になります。
子どもたちをインターに入れる前は、「インターにいれれば、英語は自然に話せるようになる」くらいに考えていました。海外に行かれた方の体験談などをネットで読むと、「1年たてば子どもは英語ペラペラ」「小さい子供ほど苦労をしない」「スポンジのように新しい言葉を吸収する」というような話が多く、そんなものかな~と気楽に捉えていました。
さて、実際にどうだったかというと、我が家の場合、
2年たっても、ペラペラじゃありません~
(まあ、何をもって「ペラペラ」というのかにもよりますが・・・)
長女と次女のSpeaking力
子どもたちの現在のspeaking力は、以下のような感じです。
長女:比較的流暢に話す。日常生活・学校での授業とも、問題なし。英語を話さない人には「ペラペラ」に聞こえるかもしれないが、少し複雑な文章になると文法ミスが出てくるので、ネイティブが聞けば、ネイティブでないことは即座にわかる(・・・と思う)。
次女:話すスピードは非常にゆっくり。複雑なことを英語で説明するのは困難(本人によると、日本語の言葉がまず頭に浮かんで、「あ~、英語でどう説明すればいいかな」と悩んでいるうちに時間が経ってしまうらしい)。学校の授業についていくのに支障はないが、議論に積極的に参加するのはまだ難しい感じ。
そんなわけで、長女はともかく、次女については、2年を経過しても、「ペラペラ」レベルには達していません。
子どもの性格がSpeaking力に与える影響
我が家の場合、長女と次女を比べると、Speaking力にかなりの差があります。長女の場合は7~8か月くらいで今の次女くらいのレベルに達していたかと思います。Speaking力にこれだけ大きな違いが出ているのには、色々な要因があるのでしょうが、親の目からみると、本人の性格によるところが大きいように感じられます。
長女は、社交的で人懐っこい性格。女の子のお友達とぺちゃくちゃ他愛もないおしゃべりをするのが大好き。そして、マイペースで、よく言えば天然、悪く言えば「KY」。一方、次女は、内向的な性格で、友達と遊ぶのも好きだけど、どちらかというと一人でお絵かきをしたり工作をしたりするのが好きなタイプ。そして、石橋を触って弾いて最後にそーっと叩いてみてから渡るような慎重派です。
下記の記事で紹介した中島和子教授の著作でも、補習校の生徒を対象にした調査の結果として、性格によるSpeakingの伸びの違いが指摘されていますが、我が家の2人をみてみると、まさにそのとおりの結果となっています。

我が家の取り組み
上記調査結果をみると、多くのお子さんが2年でそれなりの会話力を習得する一方、滞在歴が4~5年になってもSpeakingがなかなか上達しないお子さんがいることが分かります。この調査結果をみてから、「このまま何もしなければ、次女はまともに話せないまま本帰国になってしまうかもしれない・・・」と危機感を持つようになり、Speaking強化のための取り組みを開始しました。
具体的には、以下のようなことをやりました。
・毎日のreading assignment は、黙読ではなく音読する
・EALや担任の先生に相談し、授業中に発言できる機会を作ってもらう
・GSA(インターに近いカリキュラムのオンライン英会話教室)の受講開始
・家の中でも、お絵かきなど本人が好きな遊びをするときは、英語で会話
取り組みを始めて数か月、かなり進歩が見られます。半年前までは質問を投げても単語でしか答えないことが多かったのですが、最近は、時制なども間違えずにフルセンテンスで答えるようになりました。表現の幅や語彙も広がりました。Speakingは実際に話さなければ上達しない・・・けれども逆にいえば、本人が得意なことや好きなことを中心に、話す機会を意識的に増やせば、それなりに上達するのかなという気がしています。
ちなみに、Speakingでは完全に長女の後塵を拝している状態の次女ですが、感性の豊かさや表現力には、長女にはない輝きがあるように感じています。親ばかかもしれませんが、日本語で物語や詩を書かせると、なんだかキラキラしているように感じるのです。内向的な性格は、Speakingという面だけで見ればマイナス要因かもしれませんが、他の側面から見れば、プラス要因にもなり得るのです。彼女の場合、外側が光っているんじゃなくて内側が光っているんですよね。次女にあった方法で少しずつSpeakingを伸ばしながら、次女のいい面を、もっともっと輝かせてあげたいな~と思っています。