今回は、Google Sildesを使ってのプレゼンになって変わったことと、長女が受けたWebデザインの授業について紹介します。
前回の記事はこちら。
ITの利用によるプレゼンの変化
Explain EverythingやGoogle Slideの使用により、子どもたちのプレゼンは劇的に変化しました。動画や音楽もつけられるし、フォントやアニメーションで自分らしさを出すこともできます。修正作業も容易なので、どんどん工夫をして、より良いものを作ることが可能になりました。表現の幅が大幅に広がった感じです。
これにより、それぞれの子どもが持つ感性や個性が、より際立つ形になってきました。もともとインターというのは多国籍な子供たちの集合体なので、みんな個性的なものを作るのですが、その子が持つナショナリティやアーティスティックな感性が、より強く前面に出てくるようになったと感じています。例えば、うちの長女が作るスライドは、背景パステルピンク、乙女チックな書体のいわば「KAWAII」系。スペイン人女子はビビッドなカラーが美しい「マティス」系。ドイツ人男子が作るのは「お堅い理論派」系。それぞれの子どもの個性がよく表れていて、本当に面白いです。
これまでは自己表現のツールといえば専ら「言語」だったものが、子どもたちの世代では、「言語と芸術」の融合体のようになってきているように感じます。実はこれは私自身が仕事をしていても最近よく感じていることです。ベテランの方々が起案した格調高い文書よりも、若手が起案したセンスがよくて図表がふんだんに盛り込まれた文書の方が、読みやすくてすっと理解できたりします。自己表現のツールが多様化・高度化することによって、ホワイトカラーでも、「アーティスティックな感性」を持っているか否か、そしてそれを生かすツールを自在に使うことができるかどうかで、仕事ぶりに差がつくようになってきています。
「ツール」についてはどんどん進んでいくので、小さいうちから操作に慣れさせる必要はないと思っています。ただ、「感性」の部分については、小さいうちから様々な芸術に触れさせて、「脳の引き出し」に色々なものを入れておくと、将来何か変わってくるかもしれないと思っています。
長女が受けたWebデザインの授業
プレゼンの授業で面白いなと思ったのが、プレゼン資料作成にあたり、Webデザインの基礎をきっちりと勉強していることです。インターの教育は教科書もなく、結構いい加減に見えることが多いのですが、逆に言えば、先生の実力がもろに出てくるので、大人も受けたいくらい素晴らしい授業をしていることも時折あります。
さて、デザインの授業ですが、こんな感じで進めていました。
まず、ひとつのテーマについて、各人にGoogle Slide作成の宿題が出ていました。授業では、提出された各人の宿題を順にスクリーンに映し出して、「このスライド、どこがいいと思う?」「どうしたらもっと見やすくなるかしら?」「もっとかっこよくなるかしら?」などと議論をしていました。その上で、デザインの基本について、生徒に理解させていました。ちなみにWebデザインの基本は以下の4つだそうです。
- Contrast(コントラスト)
- Repetition(反復)
- Alignment(整列)
- Proximity(近接)
思えば、私がパワポの使い方をマスターしたのは、社会人になってからでした。必要性に迫られ、実際に手を動かし、見様見真似で資料を作りながら覚えました。それが今の子供たちは9歳でWebデザインの基礎を学び、使いこなしている。
別にデザインの基礎など知らなくとも、パワポ程度なら、誰でもそれなりのものを作ることができるだろうと思います。でも、4つの基礎ルールを知ってそれを意識していると、感覚的な作成から、頭を使った作成になり、一気に完成度がアップするのが不思議なところ。現に子どもたちが翌週作成したGoogle Slidesは、最初のものよりも明らかにパワーアップしていました。
以上、プレゼン資料の作成について、インターで学んでいることの紹介でした。