ひとりごと

「世界」で働くのは、楽じゃない。

先日、10年来の友人と一緒に、近所の湖まで出かけました。あいにくの天気でしたが、揺れる湖面をのんびり眺めながら、とりとめもなくいろいろな話をしました。

彼女は東欧の出身で、きれいな金髪にヘーゼルナッツ色の目をしています。私が彼女と知り合ったのは、アメリカの大学院。数少ない外国人留学生のなか、年齢が同じだったことに加え、経歴や専門分野も類似点があったので、意気投合するのにさほど時間はかかりませんでした。

その後、大学院卒業とともにそれぞれの国に帰ることに。もう一生会うことはないかもしれないと思っていたのですが・・・人の縁って不思議ですね。私が夫の赴任の帯同で欧州に来たのとほぼ同時期に、彼女も自分の仕事の関係で同じ市内に引っ越してくることに。以降、ランチをしたり一緒に出掛けたりするようになりました。

 


彼女は現在、とあるグローバル企業で専門職として働いています。英語もドイツ語も堪能な彼女の場合、母国で働くよりも海外で働いた方が何倍もの収入を得ることができるし、キャリアにもつながる。なので、留学が終わり一旦は祖国に戻ったものの、再度海外に出ることを決めたわけです。

彼女には夫と7歳になる息子のMくんがいますが、3人バラバラに別の場所で暮らしています。現在、息子さんを育てているのは、彼女の両親です。

彼女の悲願は、Mくんと一緒に暮らすこと。当初は、Mくんが1年生になるタイミングでこちらに呼び寄せ、インターナショナルスクールに入れる計画を立てていましたが、「英語の学校なんてやだ!」とMくんが大反対。やむなく、Mくんを自分の両親に預け、地元のインターナショナルスクールに通わせることにしました。

現在Mくんは、読み書きに関しては、母国語よりも英語の方が流ちょうにできるようになっているのだそうで、以前のように「インターなんてやだ!」とは言わなくなったそうです。そんなわけで呼び寄せるタイミングを見計らっている状況ですが、次に待ち受ける課題は、ナニーの確保。彼女の場合、仕事が終わるのは、早くて夜の9時。平日の子供の世話はすべてナニー任せになるので、住み込みのナニーを見つけなければなりません。異国の地で、大切な息子を一日預けることができるような信頼できる相手を探すのは並大抵のことではなく、いろいろと苦労をしているようです。

ちなみに旦那さんは祖国での仕事を辞めることが難しいので、当面は別居の予定だそうです。「いつか家族3人で暮らしたい」、それが彼女の願いです。

 


「グローバル人材として世界で働く」というと、とてもかっこいいことのように聞こえますが、家庭を持つ女性の場合、真剣にキャリアを追及しようとすると、かなり過酷な現実が待っています。

海外の場合、日本に比べると、一般のオフィスワーカーの労働時間は男女ともに短いので、時短や育休などで多少の遅れをとっても、後で十分にキャッチアップが可能です。ただ、みながみな、のんびり働いているわけではありません。IT系のスタートアップや、金融・コンサル、一部の専門職・研究職などを中心に、日本人もびっくりの働き方をしている人たちも結構います。たとえばYahoo CEOのMarissa Mayer。出典が明記できなくて恐縮なのですが、以前どこかで読んだ記事によると、彼女はgoogle勤務時代、週130時間働いていたそうで、自分が出世した一番の理由は長時間労働を厭わなかったからだと述べていました。Mayerが特殊なのではなく、頭脳プレーに長けた人間が集まる競争が激しい業界では、男女問わず長時間労働はごく普通のことになっているように思います。頭脳のCPUが一緒なら、ライバルより優れた成果を出すためには時間をかけなければならない。過酷ですが、それが現実です。

それから、海外で働く場合、保育にかかる費用も問題になってきます。海外では、先進国であっても、日本のような保育園や学童保育がない地域が結構多く、あっても高額の保育料がかかることが多いようです。実際、海外でバリバリ働いている友人などの話を聞くと、保育園や学童も値段が高いので、住み込みのナニーを雇っている人が結構多いです。

 


結局、キャリアと家庭という問題は、世界のどこにいってもついてくる問題で、語学ができればクリアできるわけでもないんだなとシミジミ思います。ただ、語学ができればその分選択肢が増えるので、トップ層を目指すのでなければ、それなりにQOLの高い生活はできるのかなという気もします。

現在、英語での学校生活を恙なくこなしているうちの子どもたち。大人になったとき、どこでどのような働き方をしているのだろう。ちょっと気が早いけど、海外に行くことになったら、私が一緒についていって、孫の面倒をみるのもいいかもな~なんて、考えています(笑)

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