英語児童書の鉄板といえば、Roald Dahl。
ORTもMagic School BusもMagic Tree Houseも殆ど読まなかったうちの長女ですが、Roald Dahlはすでに6~7冊読んでいます。
最初のきっかけは授業でGeorge’s Marvelous Medicineを読んだこと。すごく面白いというので、同じDahl作品を読んでみようということになり、次に図書室で借りてきて読んだのが、The BFG
でした。図書室にある本で一番新品に近い状態だったのでこれを借りたのですが、あとで調べたら、かなり難易度の高い本でした。本人は「面白い!」ということで夜更かしして一生けん命読んでいましたが、私がきちんとリサーチして、もうちょっと読みやすいものを一緒に選んであげればよかったな・・・と後で反省しました。
Roald Dahlは有名な作品がたくさんあるので、どの本から手をつければいいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか。自分自身が英語圏で育っていて子供のころに愛読していたというのならば、子供に合った一冊を選ぶのも難しくないかもしれませんが、そうではない場合、かなり迷ってしまうように思いました。
そんなわけで、一連の作品について、難易度と特徴をまとめてみました(本記事末尾の一覧表ご参照)。難易度については、All About Booksの記載を参考にしました。あらすじやその他コメントは、うちの子供たちやその友人から聞いたことを書いてあります。このため、不正確な部分もあるかもしれませんが、ご容赦いただければ幸いです。
定番はこの2冊
まず、定番中の定番は、以下の2冊です。といいつつ、うちはこの2冊には未着手。映画とミュージカルを先に見てしまったので、読ませるのはもう少し後がいいかなと思っています。
難易度低めな本
小さいお子さんや初学者におすすめなのは、以下の2冊。いずれもDahl作品のなかでは、難易度がぐっと低めです。The Enormous Crocodileは、全ページカラーのものとそうでないものがあります。カラー版の方が値段は高いですが、見栄えはいいし、紙質も良く、絵本感覚で読めます。The Magic Finger
は、見た目は他のペーパーバックと変わりありませんが、全80ページとかなり薄く、英語も易しいので、サクサク読めます。次女(小1)のクラスでは、ネイティブの子たちはすでにThe Magic Fingerを読んでいる模様。そのくらいの難易度です。
うちの子のおすすめ
長女のお気に入りは、The BFGと、James and the Giant Peach
。どっちもほんわり温かい気持ちになれる系ですね。逆に途中で読むのをやめてしまったのは、The Witches
。これも有名な作品なんですが、ちょっとスリリングな展開で、長女的にはいまいちだった模様。
一方、次女のお気に入りは、The Twits。これはどっちかというとドタバタコメディ系といったところでしょうか。自力読みしたのではなく、学校で先生が読んでくれたのだそうですが、とても気に入っていました。
購入はセット本がお得
「じっくり主要作品を読むぞ!」という人にお勧めなのは、下記の15冊セット。日本のAmazonでも、たまに中古が安い価格で出ています。新品を買うなら、Amazon UKやBook Depositoryで買った方が安いかも。我が家は当初はこの15冊セットの購入を考えていましたが、長女はすでに図書館で借りて半分以上の本を読んでしまったこと、一部の作品をバザーで廉価で入手できたことから、結局購入せずでした。
オーディオブックもいろいろ
Dahl作品はAudio Bookもいろいろ出ていて、思わぬ有名人が朗読していたりしますので、お子さんがまだ小さくてペーパーバックは早いという方は、Audio Bookもいいかもしれません。Kate Winslet(タイタニックの女優さん)が朗読しているものなどもあります。
ちなみに我が家には下記左のものがあります。Dahl本人の朗読バージョンで、日本のAmazonで中古で1500円くらいでした。Dahl本人の朗読は淡々としていて抑揚にかけるのですが、何冊分かセットになって販売されているものが多く、お値段的にはお手頃です。
次女が絶賛していたのは、下記右のRevolting Rhymes。おなかがよじれるほど面白い短編集です。
以上、Dahl作品の選び方についての紹介でした。最後に作品一覧を掲載しておきます。どなたかの参考になれば幸いです。

【作品一覧】
1 | Boy: Tales of Childhood | |
Lexile: 1090L DRA: 50 GRL: T | ||
Interest Level: grades 6-8 | ||
Dahlの自伝的小説。難易度高め。 | ||
2 | Charlie and the Chocolate Factory | |
Lexile: 810L DRA: 40 GRL: R | ||
Interest Level: grades 4-6 | ||
Dahlの代表作のひとつ。映画化・ミュージカル化されています。街はずれにある秘密のチョコレート工場を舞台にしたドタバタ劇。 | ||
3 | Charlie and the Great Glass Elevator | |
Interest Level: grades 3-6 | ||
Charlie and the Chocolate Factoryの続編。有名な作品の続編って、本編より質が落ちることが多いのですが、これはかなり面白いようです。必読の一冊。 | ||
4 | Danny, Champion of the World | |
DRA: 40 GRL: T | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
ダニーは父親と2人暮らし。優しくてユーモアあふれるパパだったけど、ある日ダニーはパパの秘密を知って・・・というお話です。長女いわく「すごくいい話だよ。おすすめ!」とのこと。 | ||
5 | El Superzorro | |
Interest Level: grades 3-5 | ||
6 | Esio Trot | |
Lexile: 740L DRA: 50 GRL: T | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
Mrs. Silverの悩みは飼っている亀がなかなか大きくならないこと。彼女に恋するMr.Hoppyはそのことを知って・・・というお話です。 | ||
7 | Fantastic Mr. Fox | |
Lexile: 600L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
元盗賊のキツネと、いじわるな農場主の対決物語。2011年に主役の声:ジョージ・クルーニーにてアニメ化されています。次女のクラスでは、Grade 2のときに、先生が読んでくれていました。先生が朗読→そのシーンを絵に描く→先生が朗読→絵を描く→先生が朗読・・・というアクティビティーをやっていました。 | ||
8 | George’s Marvelous Medicine | |
Lexile: 640L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 4-6 | ||
Georgeは体の大きさを変える魔法の薬を開発してしまい、それを飲んだいじわるな祖母が・・・というお話。長女はGrade 3のときに授業でこの本を読んでいました。 | ||
9 | Going Solo | |
Lexile: 1080L DRA: 40 GRL: T | ||
Interest Level: grades 6-8 | ||
10 | James and the Giant Peach | |
Lexile: 870L DRA: 40 GRL: Q | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
親を亡くしたJamesはいじわるな叔母2人と暮らしている。ある日庭になった桃がどんどん大きくなって・・・というお話。うちの長女おすすめの一冊。 | ||
11 | Matilda | |
Lexile: 840L DRA: 40 GRL: S | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
Dahlの代表作のひとつ。天才少女Matildaが周囲のダメ大人たちをやり込めていく痛快ストーリー。ミュージカルがヒット中。次女のクラスではGrade 2のときに先生が読み聞かせをしてくれたそうです。 | ||
12 | The MinPins | |
Lexile: 720L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
13 | Revolting Rhymes | |
DRA: 30 GRL: N | ||
Interest Level: grades 4-9 | ||
赤ずきんちゃんなどの昔話をDahlがアレンジした短編集。ちょっとブラックなネタあり。次女はこの読み聞かせCDをかなり気に入っていました。 | ||
14 | Skin and Other Stories | |
Lexile: 830L | ||
Interest Level: grades 9-12 | ||
15 | The BFG | |
Lexile: 720L DRA: 50 GRL: U | ||
Interest Level: grades 4-6 | ||
Dahlの代表作のひとつ。少女と心優しい巨人(Big Friendly Giant)の心温まる物語。スピルパーク監督により映画化されている(2016年)。うちの長女おすすめの一冊。映画もなかなかよいようです。 | ||
16 | The Enormous Crocodile | |
Lexile: 410L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
子どもを食べようとする巨大ワニとそれを諫めるジャングルの仲間たちとの物語。白黒バージョンと、全ページカラーバージョンがあります。小さいお子さんには絵本感覚で読めるカラーバージョンがおすすめ。 | ||
17 | The Giraffe and the Pelly and Me | |
Lexile: 840L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 2-5 | ||
18 | The Magic Finger | |
Lexile: 450L DRA: 30 GRL: N | ||
Interest Level: grades K-2 | ||
魔法を使える少女が悪い大人を懲らしめていく話。難易度低め。分量も少なく、サクッと読めます。 | ||
19 | The Twits | |
Lexile: 750L DRA: 38 GRL: P | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
小汚くていじわるなTwit夫妻に、ペットのサル一家が復讐をするお話。英語の難易度はやや低め。次女のクラスではGrade 1のときに先生が読み聞かせに使っていました。夫婦の描写や結末が、日本の児童文学ではありえない!という感じ。Dahlの作品のなかでもブラック度がかなり高い作品です。 | ||
20 | The Umbrella Man and Other Stories | |
Interest Level: grades 6-8 | ||
21 | The Vicar of Nibbleswicke | |
Lexile: 980L DRA: 34 GRL: O | ||
Interest Level: grades 6-8 | ||
22 | The Witches | |
Lexile: 740L DRA: 40 GRL: R | ||
Interest Level: grades 3-5 | ||
魔女と対決する少年のお話。長女のクラスではGrade 3のときに授業で読んでいました。また次女のクラスではGrade 2のときに先生が読み聞かせに使っていました。ストーリー展開が少しスリリングなので、ドキドキする系の話が好きな子におすすめです。 | ||
23 | The Wonderful Story of Henry Sugar, and Six More | |
Lexile: 850L | ||
Interest Level: grades 6-8 |