漢検に感じるモヤモヤ感

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海外在住の日本人の間で英検と同じくらい人気のある検定が、漢字検定、いわゆる「漢検」です。海外でも日本人学校などで受検が可能なことが多く、私が住む場所でも、年に1回ですが、実施されています。去年は申し込みをしませんでしたが、今年はどうしようか、まだ決めかねています。

子どもに漢字をどう覚えさせるかは海外在住者に共通する悩みです。聞くところによると、漢検は合格すればとても立派な賞状がいただけるとのこと、漢字学習のモチベ-ション維持にとても効果があるとのことです。なるほどそういう活用法があるのか~とも思うのですが、私が漢検の申し込みに踏み切れないのには、2つの理由があります。

 
ひとつは、漢検という組織の不透明さ。漢検こと公益社団法人日本漢字能力検定協会では、過去に何度か不祥事が発生しています。初代理事長と副理事長は2009年に背任罪で起訴され、2014年に実刑判決が確定しています。初代理事長が退任した後、理事長になったのは元日弁連会長の鬼追氏ですが、わずか1年で退任。その後も理事長の解任劇やら右翼の街宣活動やら、ドタバタ劇が続いているようです。初代理事長らの起訴についても、「天下りを拒んだから文科省から報復されたのだ」と主張する人もいたりして、何だかドロドロの模様。

検定ビジネスって、コストがほとんどかからないので、ものすごく利益率が高いのではないかと思います。軌道に乗った検定ビジネスは、「金の成る木」といっても過言ではないでしょう。漢検のまわりには未だにドス黒いものが渦巻いているように感じられ、「受検料」という形でお金を落とすことに、私は躊躇を感じてしまうのです。

 
もうひとつの理由は、出題される問題の内容です。筆順や画数など、かなり細かい知識を問う内容だとか。きれいな字をかくためには、正しい筆順を覚えて書けるようにすることが望ましいのでしょうが、うちの場合、そこまでこだわる余裕はないのが現状です。読めて書ければそれで万々歳、書き順や画数は二の次になっています。1年生の漢字だけはしっかり筆順を教えましたが、2年生以降の漢字については、筆順のチェックまではしていません(する余裕もありません)。

ちなみに、子どもと勉強をしていて気づいたことですが、私自身、漢字の書き順が、かなりいい加減です。結構間違えて覚えている字が多いんですよね。それでも、中学受験のときを含め、不利益を感じたことはあまりないんですよねー。PC世代の子どもたちにとってみれば、書き順は、私たちのときよりも更に重要度が低くなるんじゃないかという気がしていますが、どうなんでしょうね。

 
そんなわけで、漢検の受検、躊躇しています。でも、漢字の勉強にモチベを与えるという意味では、漢検は、確かにいいなと思うんですよね。どうしようかな~。もうちょっと悩んでみようと思います!

 

   

絵が好みだったこちらのドリル。評判もよいようなので、買おうかと思ってよくみたら、漢検が出している漢検対策用のドリルでした。うーん。かわいいなー。でも漢検が出してるのかー。どうしよう。

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