先日、日本人大使館に行って、今年度の教科書を受領してきました。
海外にいても、日本の教科書を無償でいただけます。
本当にありがたいなと思います。
日本を離れてから1年ちょっと、
まだ2人とも低学年ということもあり、
これまではのんびりまったりと勉強させてきましたが
最近、ちょっとこのままだとマズイかも・・・と感じることが増えました。
1年生の次女はまだいいのですが、問題は3年生になる長女です。
彼女の場合、日本にいたときに、
小学生の必修漢字は9割程度勉強を終わらせてから
こちらにきたのですが、きれいさっぱり、忘れてしまっています。
2年生の漢字ですら、ちょこちょこと間違えます。
1年ちょっとの間、日本語よりも英語を優先する生活を送っていたので
当然といえば当然かもしれませんが・・・
いや~ここまできれいに忘れるんだ!!
とある意味びっくり。
帰国子女の子どもが本帰国後に英語を使う機会がなく
あっという間に英語を忘れてしまうという話をよくききますが、
その逆の状態ですね。
母語であっても、語学は使わなければ、どんどん忘れます。
3年生になれば、漢字もぐっと難しくなりますし、
社会や理科も科目に加わります。
そして、日本にいれば、毎日の学校生活のなかで、色々な場面で日本語を使い、
だんだんと洗練された日本語を話し、書くことができるようになってきますが、
我が家の場合、それがありません。
LAやNY、ロンドンなどの大都市圏であれば、
日本語補習校に駐在員家庭のレベルの高い子どもが集まっており
先生もしっかりしているので、ある程度はお任せできるようです。
けれども我が家が住むエリアでは、
補習校の生徒の大半を占めるのはハーフのお子さんで
通わせても日本語力の向上は見込めません。
よって日本語教育については、自力で何とかしなければなりません。
これ、めちゃくちゃ大変です。
せっかくヨーロッパにいるのだから、音楽や美術など
たくさんの芸術に触れさせてあげたい。
勉強だけでなく、新しいスポーツにもチャレンジさせたい。
休みの日には、お料理やお裁縫を一緒にやりたい。
それから、2人ともまだまだ小さいので、思いっきり遊ぶ時間も大切にして、
暗くなるまで泥遊びや水遊びをする日もつくってあげたい。
色々な国の子どもとplaydateをしたい。
芝生に寝転がり、空を流れる雲をのんびり眺める時間も欲しい。
連休には旅行に出かけて、新しい景色を見せてあげたい。
やりたいことがたくさんありすぎて、時間が全く足りません。
インターの勉強、日本の勉強、そのほか山盛りのやりたいこと・・・
時間は限られているので、全部はできません。
優先順位をつけてこなしていく他ないわけですが、本当に大変です。
週5コマのドイツ語の授業を、日本語の時間に充てたいくらいですが
ドイツ語もきっといつか役に立つ日がくる・・・のかな・・・?
よくわかりません。
海外で子どもがインターに通っているという話をすると
たいてい、「英語ペラペラ?いいなー」という反応が返ってきます。
海外在住=楽に英語が上達するというイメージがあるようです。
たしかに、英語に限って言えば、
短期間で、目に見える成果があがっています。
でも、そのために、犠牲にしていることも多いのです。
上達していく英語と、忘却していく日本語。
より高度な学習能力・思考能力を育成するためには
母語である日本語の力をあげていくことが必須です。
限られた時間のなか、私に何ができるだろう。何をすべきだろう。
新しく届いた教科書をパラパラ眺めながら、ため息をつく毎日です。