我が家は、夫も私も、某私立大学の内部進学者で、大学受験をしていません。このため、周囲の仲の良い友人からは、「ねえ、やっぱり子どもは2人とも、○○の附属を狙ってるの?」と聞かれることが多いです。地元の公立小に進学したときには、「えっ?○○は受けなかったの?それとも・・・(ダメだったの?)」と聞かれたことも結構あったかな。我が家では子どもが小学校低学年のタイミングで海外に出ることを目標に動いていたので、私立小受験は全く考えていなかったんですけどね。
さてそんな我が家ですが、仮に帰国後に私立中受験をするとなると、エスカレーター式の学校を選ぶかどうか、かなり悩むと思います。インターネットで調べると、「エスカレーター式で大学に内部進学をした人間は使えない」みたいな書き込みもあり結構ショックだったんですが(笑)、メリットとデメリット両方あると思うので、今日はその点を書いてみたいなと思います。
エスカレーター校のメリット
・大学受験のための勉強をしなくて済む
これはすごく大きいですね。中高6年間、受験勉強でヒーヒー言っている他校の友人を横目に見ながら、部活に遊びに、自分の好きなことを満喫できました。本も沢山読み(漫画が多かったけど)、音楽もたくさん聞きました。文化祭やら運動会などの学校行事に打ち込んで、たくさん泣いたり笑ったりしました。そして、自分が将来何をやりたいのか、考える時間もたくさんありました。同級生に、医師や弁護士、会計士などの専門職がやたらと多いのも、その影響があるような気がします。(※ただしこれは、学校が、「人に頼らず自立して生きていける人間になれ」ということを教育の基本方針にしていたことも影響しているのかもしれません)
・濃い人間関係
小学校から入学したなら16年、中学校からなら10年、高校からなら7年、同じ学校で学ぶので、横の結束はとても強くなります。中高時代の友人に会うと、同じ匂いがするというか、1を言えば10分かってくれるような居心地の良さがあります。そして、沢山勇気と刺激をもらうことができるんですよね。そんなときは、この学校に通ってよかったとしみじみ感じます。
エスカレーター校のデメリット
・勉強しない
仕方ないといえば仕方ないのですが、大学受験をしないということでだらけてしまって、まともに勉強をせず、そのまま大学を卒業してしまう人が多いのは事実です。10代半ばまではすごいオーラを放っていたのに、大学を出るときにはフツーの人になってしまっているケースも散見されます。本人が幸せならいいのかな?と思いますが、傍から見ると、勿体ないな~と思ってしまいます。
・教育の質に期待できない
進学校であれば、進学実績という形で教師の「成果」が出るので、先生方も頑張るのだと思いますが、エスカレーター校はそれがありません。先生方は、自分の好きなことを好きなように教えている感じです。カリキュラムも結構適当な気がします。思い起こせば、世界史で習ったのは古代のみ、日本史も現代までたどり着かなかったかな。なんか一番重要な部分が抜けているような・・・。世界地理は中国とインドだけ。もちろん役立つ授業も色々あったんですが、この偏り具合はちょっとどうかと。もうちょっと全体的なバランスとか考えて何とかしてほしいですね。
簡単にまとめると以上でしょうか。メリット・デメリット両方あるので、いいのか悪いのか、ちょっとよくわかりません。デメリットの2点は、自分で将来の目標を見つけてそれに向かって勉強できる子ならば問題なしですが、これが結構難しい。
そんなわけでエスカレーター校のよさもよくわかっているのですが、我が家の場合には、「日本以外の場所でも生きていける子に育てる」というところを最優先に考えているので、そうすると、エスカレーターかどうかというより、この目的にかなう教育を受けられるかどうかが学校選びの一番のポイントになってくるのかなと思っています。まあ、行きたい学校が見つかっても、うちの子がそこに入れるのか、そこもまた問題ではあるのですが。
学校選び、本当に難しい。