Times社の世界大学ランキング2015-2016年版が、昨日発表されました。
先日発表されたQS世界大学ランキングでも、東大が大幅に順位を下げてシンガポール国立大学にアジア主位の座を明け渡したこと(ついでに東大は京大にも抜かれたこと)が話題になりましたが、Times社のランキングでも、東大が順位を大幅に下げ、シンガポール国立大学がアジアNO.1の地位をゲットしました。東大だけではく、日本の大学の順位が、全体的に悲しくなるほど下がっています。
以下、Timesの2014-2015年ランキングとの比較です。
東京大学 23位 → 43位
京都大学 59位 → 88位
東北大学 165位 → 201位-250位
東京工業大学 141位 → 201位‐250位
(以下この間にいくつかの国公立大学がランクイン)
慶應大学 ?(800位以下?) → 501位-600位
早稲田大学 351-400位 → 601位-800位
Time社のランキングは、国際性を重視するので、もともと日本の大学は不利といわれていました。ただそれでも、日本の有名な大学が、わずか1年でこぞってこれだけ評価を落とすとは、驚きです。教育のグローバル化の流れに日本が完全に乗り遅れていることを顕著に現しているように思います。
この点についてのランキングエディターのコメントは以下のとおり。
Tough times for Japan and disappointment for South Korea mean that leading Asian nations’ grip on the higher ranks of the THE World University Rankings is loose,” said Phil Baty, THE rankings editor.
“Many institutions, particularly in East Asia, have been focusing heavily on attaining world-class status, backed with funding and powerful political will. But this ranking demonstrates how difficult a task this is, as universities right across the world continue to improve.
日本や韓国の大学も金銭的あるいは政治的なバックアップのもとで国際化を意識した改革を進めているが、世界中の大学が改善をすすめており、それに追いつけていないことを指摘しています。
個人的には、国際化ももちろん必要でしょうが、日本の大学の教育の在り方については、もっと根本から見直す必要があるように思います。私自身、日本の大学とアメリカの大学院で学んでいますが、両者の教育の質には天地ほどの差があるように感じました。大学によっても違うかもしれませんが、私が通った日本の大学は、効率よく質のいいノートを集めることができるかどうかでいい成績がとれるかどうかが決まってくるような場所でした。大学での授業も大講堂で眠くなる講義を聞くようなものばかり。大学生活でできた人脈はその後の自分の人生の大きな礎になったけど、授業で学んで役立ったことはほとんどなかったような。ダブルスクールで通っていた資格取得のための予備校の授業の方が、ずっと面白くて役に立ちました。そんなこともあり、母校の大学が、世界ランキングで見ればハナクソレベル(失礼)なのも、なんだかすごく納得しちゃうんですよね。
うちの子供たちが大学生になるのは10年後。そのころには、日本の「一流大学」は、世界でどのような評価を受けているのでしょうか。インドあたりの大学にもさくっと抜かれてそうな気がするのは、私だけでしょうか。