首都圏私立中(女子)の勢力図 この30年での変化

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先日久しぶりに、首都圏の私立中の偏差値一覧(四谷大塚や日能研のもの)を目にしました。私が受験をしたのは30年近く前ですが、当時と比べてみると、変わっているところもあれば変わっていないところもあり、とても興味深かったです。

以下、約30年前との違いを簡単にまとめてみるとともに、帰国子女入試についての有名校の取扱いを調べた範囲で記載しておきます。

① 新興勢力の台頭

今や最難関校のひとつとなった渋谷学園幕張(渋幕)と豊島岡女子は、30年前には偏差値60にも届かないくらいの難易度だったと思います。渋谷学園渋谷(渋渋)はまだなかったはず。3校とも、30年でここまでの学校になったとは、すごいですね。

渋幕と渋渋は、ともに英語教育に力を入れているのが特徴です。東大や早慶だけでなく、海外の大学への進学実績もすばらしいとか。帰国子女枠もあるようですが、かなり倍率が高そう・・・。

豊島岡女子は、東大や早慶などへの進学実績が素晴らしいようです。帰国子女の場合、入学試験の総得点に5点加点してくれる措置があるようですが、各教科5点ではなく総得点に5点ですから、微々たるものですね・・・。実質的に見れば優遇措置はなしと見た方がよさそうです。

② 御三家も安定した人気

桜蔭、女子学院(JG)、雙葉のいわゆる御三家は、30年前と変わらない位置づけのようです。もっとも、①で述べた3校の台頭により、相対的にみると地位は低下しているのかも。いずれも帰国子女枠はないみたいです。

③ 公立校の増加

30年前は、公立校といえば東京学芸大学附属中(世田谷&竹早)くらいだったような気が。我が家は学区外だったので公立校はひとつも受験できませんでした。いまは、都立小石川、都立武蔵など、かなり選択肢が増えているようですね。リーズナブルな学費で質の高い教育を受けられるなんて、うらやましい。帰国子女枠については、お茶大の附属があるようでしたが、そのほかの学校についてはよくわかりませんでした。

④ 大学附属校の凋落

30年前の女子最難関は慶應中等部でした。偏差値もだんとつのトップ、倍率も20倍くらいあったような。青山学院も、桜蔭と同程度の難易度だったんじゃないかな。30年前にくらべると、両校ともだいぶ人気が落ちましたね。原因としては、おそらくですが、①大学附属校の選択肢が増えた(早稲田実業、慶應湘南藤沢等)、②「女の子は東大なんて目指さない方が幸せになれる」という考えを持つ親が減った、といったところが挙げられるかなと思います。ちなみに私の母校も某大学附属。私自身は他校に進学して大学受験することを希望していましたが、親も学校の担任も塾の先生も、「女の子は附属が一番!」という意見で、附属に進学しました。まあ結果的には附属で充実した中高時代を過ごせてよかったと思っていますが、堂々と東大を目指せる今の女の子たちを少しうらやましくも思います。

慶應中等部・青山学院は帰国子女枠はありませんが、慶應湘南藤沢はあるようです。早稲田実業はあるけど「3人」。少ないなぁ(汗) 有名大学の附属校は大学受験の心配がないし、交換留学の制度が充実していそうなので、本人の努力次第で英語力をさらに伸ばすことができる環境のように思います。

 

以上、帰国子女枠での中学受験という点からみると、多分一番の勝ち組は、「渋渋or渋幕」なんでしょうね。次は「慶應湘南藤沢」あたりになるのかなあ。帰国子女ってただでさえ父母とも高学歴の教育熱心なご家庭のお子さんが多いように思うので、かなりの競争率になりそうですね。我が家もこの受験戦争に参戦するときがそのうち来るのかな。

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